ジョアン・ボスコ | MPB界きっての情熱家 彼の代表作のバラード「パペル・マシェ」を映像を交えてご紹介します。

 

ジョアン・ボスコ(Joao Bosco)

 

 MPB界きっての個性派 シンガー・ソングライター

 

 

 

スポンサーリンク

 

ジョアン・ボスコは熱いステージを売りにする一風変わったアーティストと言える。大概のアーティーストはアルバムごとに特色はあるものの一貫したスタイルや個性といったものを感じるものだ。しかし彼、ジョアン・ボスコに於いては少々違っている。ライブでエネルギッシュに満ち溢れたパフォーマンスを見せたかと思うと沁みるようなボサノヴァやボレロ、トラディショナル、超ポップな演奏と、何でもありなのだ。レコードを聴くまでは何が飛び出すやら見当がつかない。購入した彼のアルバムの2割方は1回聴いてそのままお蔵入りしている。演奏家の声もまちまちで「ジョアン・ボスコ」だけはチョットと言う方も多い。洗練されたオシャレなMPBを期待しているとあっさり裏切られてしまう。しかしハマった時の彼は本当に凄い。何度聴いても飽きる事が無い。それが正直な私の印象だ。

 

今回はそんなアクの強い個性派ミュージシャン ジョアン・ボスコの作品の中から万人が納得する一押しの名曲 パペル・マシェ(Ppapel Mache)を
ご紹介する。

 

Papel Mache(パペル・マシェ)


ジョアン・ボスコのファンならずともこの曲を知らないブラジリアンはいないだろう。私の最も好きなテイクをご紹介しよう。

ご本家 ジョアン・ボスコの熱ーいパペル・マシェ

検索キーワード:
Joao Bosco - Papel Mache - Altas Horas


 

ボスコのパフォーマンスもさすがだがバックミュージシャンの顔ぶれもこれまた凄い。世界を震撼させたNosso Trioから ネルソン・ファリア、ネイ・コンセンサ、キコ・フレイタス、そしてMPB界を支えてきた名サックス奏者 マルセロ・マルチンス、パーカッションはパット・メセニーGRPでお馴染みのアルマンド・マルサル等 錚々たるミュージシャンが勢ぞろいしている。

現代MPB界のヒーロー "Jorge Vercillo" のライブ映像

検索キーワード:
Jorge Vercillo - Papel Mache


 

押しも押されぬMPB界の大スター の登場。
彼の最大の魅力は天性のボイスとポップ感溢れるリズムやセンスの良さにある。その実力、実績からもジャヴァンに続くMPB界のニュー ヒーローといっても良いだろう。彼の唄もさることながらバックの演奏も実に素晴らしい。クレジットされていないが左側のダンディーなギタリストは Ricardo Silveira (ヒカルド・シルヴェイラ)。アメリカとブラジルを股にかけ活躍したブラジル音楽界の重鎮的存在。音は少なめだがしっかりとパルチード・アウトを刻むベース奏者はAndre Neiva (アンドレ・ネイヴァ)。彼は歌伴のユニットではフルアコースティックのベースを使い、お手本とも言える2ビートを聴かせてくれる。卓越したミュージシャンによるシンプルでかつ完成された演奏と言えよう。

スポンサーリンク

 

もう一つの名曲 「Incompatibilidade de Genios」


彼のライブには必ず登場する18番の曲をご紹介する。この曲に関しては リーリトナーやイヴァン・リンス等と共演するライブ映像など数多く公開されている。アフリカ音楽の影響を強く受けたボスコのルーツを感じさせる代表作。強烈なパルチード・アウトのリズムに乗ってシンプルなメロディーが繰えされる。徐々にエキサイトしていく様子はアフリカ人がダンスを繰り返しながら徐々に陶酔していく様とオーバーラップしてくる。野外のライブであれば観客総立ちで踊りだすであろう。これぞブラジリアン サンバの醍醐味だ。

 

検索キーワード:
Joao Bosco - Incompatibilidade De Genios


 

観客も次第にエキサイトしている。このリズムで腰が動かぬようでは
ブラジリアンではない。

 

パペル・マシェのコード解説

 

映像でご紹介したジョルジ ヴェルシーロのパペル・マシェを一部コピーして載せてみた。Chorusから4小節目はオリジナルではEm7だがここではEのメジャートライアドを使ったアレンジがとても斬新で、そちらを選択してみた。その他はオリジナルと基本的に同じ。

 

Key=In C

・指板上の 数字
 2=2分音符 1=4分音符 ♪=8分音符
・指板下の丸数字はフレットの位置。
・○は開放弦。

スポンサーリンク

 

おすすめのアルバム



アルバム : V.A. (TURNE 23o PREMIO DA MUSICA BRASILEIRA)
【解説】

MPBの栄誉に輝く賞 「PREMIO DA MUSICA BRASILEIRA」を記念して、ジョアン・ボスコを讃えたコンサートが開催された。その時のライブ盤でMPBを代表するアーティスト達の歌、演奏に加えボスコ自身もご紹介した「Incompatibilidade de Genios」,「Paper Mashe」を披露している。いつもより多少抑え気味のボスコだが、演奏、アレンジ 音質、映像 全て最高の出来栄え。MPBファン必聴の作品。

 

タワーレコード(DVD版)のご購入はこちら
タワーレコード(C/D版)のご購入はこちら

 

バックを支えるアーティスト達


今回の映像のバックに登場したブラジル音楽界のビッグ・ネーム達の
映像をご紹介しよう。

Kiko Freitas (キコ・フレイタス)

Nosso Trio(ノッソ・トリオ)のドラマー。
パルチード・アウトを叩かせたらこの人の右に出る人はいません。
ブラジルが誇る世界NO1クラスのアーティスト。

 

検索キーワード:
Kiko Freitas no Batera Clube Jam Session Brazilian Jazz Concert


 

Marcelo Martins(マルセロ・マルチンス)

数多くのアーティストのバックをサーポートし続けてきたサックス奏者。
ここでは絶品のソプラノを聞かせてくれます。

 

検索キーワード:
Todo Azul do Mar - Leila Pinheiro ScarletOhh


 

「Todo Azul do Mar」の関連記事

Ney Conceicao (ネイ・コンセンサ)

Nosso Trio(ノッソ・トリオ)のベース奏者。
懐かしのベルトラミの名曲をクールな演奏で再現。

 

検索キーワード:
Partido Alto - Ney Conceicao - O Melhor de Jose Roberto Bertrami


 

ネイ・コンセンサの関連記事
ギターリスト レオナルド・アムエドの紹介記事

Ricardo Silveira (ヒカルド・シルヴェイラ)

若き日のヒカルドの演奏。彼は1980年代からロスを中心に活躍していたブラジル・フュージョンの草分け的存在。

 

検索キーワード:
Latin American All-Stars Good to play NSJF 1992


 

Andre Neiva (アンドレ・ネイヴァ)

2000年にはガル・コスタのユニットではいぶし銀のアコースティックベースを聞かせてくれた。自己のユニットではプログレッシブな超絶テクニックを展開する才人。

 

検索キーワード:
Andre Neiva Interpreta Arthur e o Gigante


 

 

Um cafe la em casa com

 



Nelson Faria & Joao Bosco



 

最後に

 

ジョアン・ボスコのプロフィールについては割愛した。

 

1946年生まれ、本年70歳を迎える。

 

意外にもミナス・ジェライス州の出身だ。

 

彼ほどの大物アーティストが残念なことに一度も来日を果たしていない。

 

日本のプロモーターの目は「ふしあな」か!

 

と、愚痴をこぼしたくなる。

 

スポンサーリンク

 

投稿一覧 [1][2][3]
ページトップ  ホームページ  ギタリスト特集 女性ボーカル特集

カスタム検索


トップ 全記事一覧 女性ボーカル特集 ギタリスト特集 ジョビンの名曲特集 凄腕ミュージシャン特集