ハファエル・ハベーロ | 疾風の如く駆け抜けた 夭折の天才ギタリスト

 

ハファエル・ハベーロ

 

疾風の如く駆け抜けた 夭折の天才ギタリスト

 

 

天才は早死にするという言い伝えがある。

 

ジャズの世界では、クリフォード・ブラウン、リー・モーガン、

 

ジョン・コルトレーン、ウェス・モンゴメリー・・・

 

彼らは数々の遺産を残し、多くのファンを魅了し、駆け足で去っていった。

 

33歳の若さでこの世を去った、ブラジルが生んだ20世紀最高峰のマエストロ

 

ハファエル・バティスタ・ハベーロ をご紹介する。

 

 


アルバム:Todos os Tons

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解説

1992年に発表された全曲ジョビンの曲からなるハファエル・ハベーロの代表作。ギターソロはもとより、ジャズ・フュージョン、ボサノバ を天衣無縫に奏でる彼のギターは唯一無為。彼の最高傑作であると同時にブラジル音楽における歴史的名盤。

 

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ハファエル の天才的なプレイを聴いてみよう

 

アントニオ・カルロス・ジョビン作 「Modinha」
検索キーワード: Raphael Rabello - Modinha You Tube


 

冒頭のアルバムに収録されている演奏。このアルバムにはフラメンコ・ギターの第一人者パコ・デルシアも参加しており、彼に挑戦するかのような
フラメンコ・ギターばりのテクニックを披露している。

 

ハファエル のプロフィール

生い立ち

1962年 リオ・リオデジャネイロに生まれている。

 

姉 アメリアは歌手、妹のルシアーナはカバキーニョ奏者。

 

何れもプロのアーティストで兄妹による作品も発表されている。

 

妹のルシアーナはカバキーニョの他に、ギター、歌をもこなす

 

多彩なアーティストで過去には トッキーニョとも共演している。

 

ハファエルと姉妹が競演する映像を紹介しよう。

 

検索キーワード:
Nem Ela ... Nem Eu (Nelson Alves) - Raphael Rabello & Luciana


 

ハファエルの姉妹

姉アメリアはハファエルの死後、暫く音楽から遠ざかっていたようだが、

 

近年妹のルシアーナとルシアーナの息子ジュリアン・ピニェイロと共に

 

ショーロの作品を発表している。 このアルバムは実に素晴らしい。

 

ピアノは名アレンジャーとしても知られている クリストヴァン・バストス

 

が務めている。彼は数多くの歌手をアレンジ、ピアノ演奏でサポート

 

してきた音楽家。

 

ガル・コスタの近年の名盤「Canta Jobim」にも登場する。

 

アメリア・ハベーロによるリーダーアルバム。ショーロと言うより、ボサノバをショーロ風にアレンジしたと言った方が正しい。ショーロがもつ独特な土臭さが無く、初めてショーロを聴く方でも自然に入っていける。このようなサウンドを聴くのは初めだが、正直驚いた。隠れた名盤で終わらせたくない、そんなアルバムだ

アルバム:A Delicadeza que vem Desses sons

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ハファエルの少年時代

幼いころは兄からギターの手ほどきを受け、その後

 

ジャイミ・フローレンシに師事している。

 

フローレンシは古典的シンガー・ソングライター ノエル・ホーザや

 

7弦のジノの通称で知られるオロンジー・ホセ・ダ・シルバらとの

 

共演経歴をもつ、ショーロギターの草分的な存在。

 

フローレンシはギター演奏は基より音楽理論にも長けており、

 

優れた教育者としても知られていた。

 

-----7 Cordas -----

ショーロではセッチ・コルダス(7 Cordas)と呼ばれる7弦のギターをハファエルをはじめ多くのプレイヤーが使用している。そのセッチ・コルダスのショーロにおける奏法を確立したプレイヤーが "ジノ・セッチ・コルダス" の通称で知られるオロンジノ・ジョゼ・ダ・シルヴァ。ハファエルはジノの熱烈なファンで現役時代のジノとの接点があったが直接彼の指導を受けることはなかった。左の写真が 7 Cordas。ヘッドの左側に4本、右側から3本の弦が張られて
いる。

 

ハファエルは音楽一家に生まれ育ち、名プレイヤーの正統教育を受け10代で早くも才能を開花させ、14歳にしてショーロのレコーディングに参加するまでに成長している。こうした経歴が彼をショーロ演奏家と呼ぶ所以だろうが、ここから彼はショーロで磨いたテクニックをベースに独自の演奏スタイルを築き上げていく。

 

彼がショーロを演奏する驚異的な映像を紹介する。
検索キーワード:Raphael Rabello - Desvairada You Tube


 

ハファエルの全盛時代

彼は二十歳の頃から12年間の間に精力的な音楽活動を展開し

 

多数のアルバムを発表している。

 

その間 ジノ・セッチ・コルダス、パコ・デルシア、ホメロ・ルバンボ

 

など、有名アーティスト達との共演を果たしている。

 

ショーロを起点として フラメンコ、クラシック、ジャズなどの

 

様々な奏法、感性を身につけた彼の音楽スタイルは当時に於ける

 

最高のギター奏者と評された。

 

現代においても彼の全盛期を超えるギターリストは存在しないだろう。

 

近年、ショーロ・ギターの第一人者と称される若手演奏家

 

ヤマンドゥ・コスタ」が登場した。

 

目下、ハファエルの後継者と評される演奏家だ。

 

最後にヤマンドゥ・コスタが演奏する同じく「Modinha」を聴いてみよう。

 

検索キーワード:Yamandu Costa - Modinha You Tube Tokyo Session


 

ハファエルの晩年

彼は27歳の時に遭遇した交通事故がもとで、ギターリストの命とも言える右腕を大きく損傷した。

 

手術後、奇跡的に復活を遂げるが、輸血による感染症を併発し、33歳の時
重篤な状態に陥いっている。

 

この悲運に嘆き一時薬物に溺れ、薬物治療の為入院するが、最後は全身性
感染症と呼ばれる悲劇的な病死を迎えた。

 

33歳の若さだった。

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アルバム:TOKYO SESSION

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解説

2005年に来日した際に、コンサートツアーの合間をぬって録音したアルバム。彼オリジナルの曲を始め、私の好きな曲ジョビンの「モヂイーニャ」、「ラダメス・イ・ペレ」やお馴染みの「カーニバルの朝」を始め、ジャズマンも好んで演奏するミッシェル・ルグラン作曲で有名な「What are You Doing the Rest of Your Life 」を含む。

 

最後に

 

ブラジルが生んだ偉大な天才音楽家

 

ハファエル・バティスタ・ハベーロをご紹介した。

 

彼は誰に継承する事もなく、莫大な遺産を残したまま

 

33歳の若さで、惜しくもこの世を去った。

 

生前のハベーロを惜しむアーティスト達の声を

 

WikiPedia の引用から ご紹介する。

パコ・デ・ルシア

「最近聴いた中で一番のギタリストだね。ギターという楽器の技術的な限界を飛び越えてるんだ。そしてハファエルの音楽は、彼の魂から余すところなくダイレクトに、ハファエルの音楽を愛する僕たちの心に届くんだ」

パット・メセニー

「やっぱりハファエル・ハベーロは最も偉大なギタリストの1人だ。ギターに秘められた力に対するハファエルの洞察力に肩を並べられるのは、偉大なパコ・デ・ルシアだけだ。ハファエルは私たちの時代では唯一無二のブラジリアン・ギタリストだったと思う。これまでの偉業だけでなく、これからできただろう偉業を考えると、こんなに若くしてこの世を去ったことは、信じられないほどの損失だ」

 

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ヤマンドゥ・コスタの記事はこちら

 

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