ルイーザ (luiza) | ジョビンが愛娘に捧げた心に沁みる傑作!



ジョビンの名曲

Luiza(ルイーザ)愛娘に捧げた傑作


この名曲コーナーでご紹介するのは アントニオ・カルロス・ジョビン

作詞、作曲による「Luiza」

1981年発表された、ジョビン54歳の時の作品。ジョビン自ら

作詞も手掛けた、女性 「ルーイザ」に捧げた歌とされている。




アルバム :TOM JOBIM & EDU LOBO
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解説
日本ではあまり馴染みがないが EDU LOBO(エドゥ・ロボ)はジョビンと並ぶMPB界を代表するシンガーソングライター。2人の親しい間柄が伝わってくる和やかな雰囲気一杯の1981年に発売された作品。「ルイーザ」「バラに降る雨」などジョビンの名曲を含む全10曲。エドゥ・ロボの個性豊かな声が素晴らしい、MPB界を代表する名盤。


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さっそく ルイーザを聴いてみよう


アルバム「TOM JOBIM & EDU LOBO」を奇跡の名盤と呼ぶ人もいるが、
ならば、これも正に奇跡の映像。ロボの歌声が素晴らしい!
聴き比べた限りではC/Dに収録されている「ルイーザ」と同じに聞こえる。
どうのようにして制作したかは不明だ。

検索キーワード :
TOM JOBIM & EDU LOBO | Luiza bossanovaclube



本家本元 ジョビン自ら熱唱する映像。
検索キーワード :
Tom Jobim - Luiza Eduardo do Nascimento Jr



楽曲について


他のコーナーでも度々申した通り、私は全くの語学音痴だ。

英語でさえ高校レベルで、ましてやポルトガル語など全くの無知。

そんな私だが動画サイトで紹介するジョビンの切々と歌う

姿を見ていると、歌詞の中身が気になってしょうがない。

やれやれ、 またもや歌詞を素通り出来ない曲を選んでしまった。

無断で人様の和訳を引用するのも気が引けるので

翻訳ソフトで必死に解読(?)したので一部抜粋しよう。

前半のコーラスでは・・・

静かな青い空が広がる、満月の美しい晩。
 一人歩く詩人が耳にした歌、それはルイーザ。
 あなたを忘れる歌、
 ・・・・
 私の心は雪の底に


続いて・・

 起きてルイーザ。
 ここにきてキスをしてくれ。
 ・・・・
 太陽の光で君の髪が七色に輝く時
 私の大きな愛も共に輝く、ルイーザ・・・


美しい静かな夜に歩く吟遊詩人に聞こえる歌は
横で眠りについている愛おしいルイーザをひと時でも忘れる為
に唄うジョビンの声。
愛に溺れる自分を卑下しつつも、その幸せに浸っている


といったところだろうか。

実はここに登場するルイーザは彼の二人目の奥さんとの間に生まれた愛娘。

お年をめした頃にできた、孫みたいなお嬢さんだ。

恋人に捧げた曲だと思ってウットリ聴いているとガクッとくる。

冷静になって読み返すと、つくづく凄い歌詞だと思う。

恋人へ捧げるの愛歌であれば、納得もいくが相手はまだ幼児である。

日本じゃ親ばかと言われても仕方ないが、そんな事を微塵も感じさせない。

その辺がジョビンの偉大なところだろう。

まあ歌詞はともかくとして、メロディーが素晴らしい。

西欧のジャズやポップスの影響を強く受けてる事も窺えるが

マイナーからメジャー、メジャーからマイナーへと変化するコードの流れが

ジョビンの揺れ動く心を見事に表現している。

余談だが私にも孫位の幼い倅がいる。

彼を想いながら、もう一度歌詞を読み直したが全然マッチしなかった。

ルイーザが男子であったらこの名曲は生まれていなかっただろう。

因みに、二人が一緒に唄っている曲「ルイーザのサンバ」が彼が亡くなる1994年に発表された 遺作「Antonio Brasileiro」に収録されている。こちらは打って変わって楽しさ一杯の作品。

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ギターソロで1芸を身に着けよう!


ギターリストが好んで「Luiza」を演奏する。

音数も少なく、その旋律はナイロンストリングにフィットしている。

結婚式の披露宴やどこぞのパーティーでも重宝する事請け合いだ。

プロの演奏ではハファエル・ハベーロのソロが有名。

原曲は「E♭」だがギターアレンジでは #系の D や G のキーが多い。

ハファエロはの「G」で、パウロ・ベリナッチ氏による下記の書籍、

「Mel Bay Presents Antonio Carlos Jobim for Classical Guitar」

ではD調でアレンジされている。

とにかく、ギターソロにはぴったりの曲なので女子を射止めるなら

ヘタな口説き文句より100倍くらいの破壊力がある。

パウロ・ベリナッチのアレンジの中では難易度が低い方で、

中級者の方であれば1,2週間で大凡外形は掴めるかと思う。

静かでゆったりとしたワルツなので一つ一つの音にしっかり表情を込め、

平坦にならないように気を付けている。

「おすすめの動画」で紹介したDenian Arcoleo 氏の演奏がこの書籍の

アレンジによるもので、曲想を掴むのには丁度良いかと思う。

とにかく、メロディーが美しいのでルバートでちょいとさわりを

弾くだけでも絵になる。

ルイーザのギターアレンジ譜



ギター編曲譜 :
Mel Bay Presents Antonio Carlos Jobim for Classical Guitar

[楽譜] クラシックギターのためのアントニオ・カルロス・ジョビン【1300円以上DM便送料無料】(Antonio Carlos Jobim for Classical Guitar )《輸入楽譜》

解説
「Por Toda a Minha Vida」,「A Felicidade」などお馴染の名曲を含む、全てジョビンの曲がギターソロ用にアレンジされている。多くのギター奏者がこの編曲を好んで演奏している。言わば「Luiza」のバイブル的編曲。

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おすすめの動画

ハファエル・ハベーロの 「Luiza」

ハファエルの代表作「Todos os Tons」に収録されている演奏。
※動画ではありませんのあしからず。
検索キーワード :
Raphael Rabello - Luiza Recovering Music Addict


ルシアナ・メロが歌う 「Luiza」

バックでギターを務めるのは故オスカー・カストロ・ネヴィス。
検索キーワード :
Luiza - Luciana Mello - Especial Bossa Novat


Denian Arcoleo氏による 「Luiza」

一聴してクラシック演奏者だと分かる。この方を調べてめみた。ロンドン王立音楽アカデミー 出身でおそらくクラシック世界では高名な方だと思う。右指の動きがとても美しい。上で紹介した書籍のアレンジを忠実に再現しており、個人的にはこのように静かにゆったりと弾くスタイルがこの曲にはマッチすると思う。
検索キーワード :
Luiza - Antonio Carlos Jobim Denian Arcoleo


最後に


こんな美しい曲を父から贈られるお嬢さんは幸せ者だ。

ジョビンの曲には駄作が無いと言われるが、その中でもこの曲は

ひと際 光彩を放っている。

娘を強く愛する心が生んだ 名曲Luizaをご紹介した。

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