ヤマンドゥ・コスタ | ブラジル ショーロ界が生んだ現代の天才ギタリスト

 

ヤマンドゥ・コスタ

 

ブラジル ショーロ界が生んだ現代の天才ギタリスト

 

 

ハファエル・ハベーロ亡き後、彗星のごとく登場し

 

天才と言う名を欲しいがままにする、驚異のギターリスト

 

ヤマンドゥ・コスタ」をご紹介する。

 


アルバム:TOKYO SESSION

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解説

先に解説した通り、2005年に来日した際に、コンサートツアーの合間をぬって録音したアルバム。オリジナル曲を始め、ジョビンのモヂイーニャ、ラダメス・イ・ペレ、お馴染みのカーニバルの朝を始め、ジャズマンも好んで演奏するミッシェル・ルグラン作曲で有名な「What are You Doing the Rest of Your Life 」を含む。多岐のジャンルにわたる名曲を独自のアレンジのもと、超絶ともいえるテクニックを披露している。

 

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早速ヤマンドゥ・コスタの演奏を聴いてみよう

 

彼のオリジナル "Sarara" を演奏するSESC配信映像。

 

検索:キーワード
Sarara (Yamandu Costa) | Instrumental SESC Brasil


 

ヤマンドゥ・コスタのプロフィール

デビューにいたるまで武者修行

1980年、リオ・グランデ・ド・スル州のパッソ・フンド生まれ。

 

両親が音楽家という恵まれた環境に育ち、10歳の頃には

 

既に即興演奏を行っていたとされる。

 

15歳の頃よりサンパウロやディオネジャネイロの店に

 

予告なく顔を出してはその超絶的技巧のプレイを見せつけ

 

次第に ミュージシャン達の間で話題となっていった。

 

16歳の時バーデン・パウェルに見出されヤマンドゥはゲストとして

 

彼のショーに招かれている。

 

17歳でサンパウロので初公演を終えて以来、ブラジルで最も

 

才能のあるギター奏者として認められた。

 

天才プレイヤーの名を欲しいままにする、彼ならではの青春時代だ。

 

表舞台に登場

 

数々のコンテストで賞を獲得、2001年 21歳の時

 

Yamandu」でセンセーショナルにデビューし、翌年

 

2012年にローリング・ストーン誌の「ブラジル・ギターの30選」に

 

選ばれ、一躍表舞台へ登場する。21歳の若さにして既に世界屈指

 

のギターリストと呼ぶに相応しい、技術、感性、風格をも兼ね

 

備えていたと言っても過言ではない。

 

来日とアルバム「Tokyo Session」 について

 

2005年に初来日を果たした。東京と名古屋で公演を行い大成功を収め、

 

ブラジル連邦共和国大使館にも立ち寄り演奏を披露している。

 

彼は日本の音楽ファンの熱烈な歓待に感激し自らレコーディング

 

を申し出た。そのような経緯で生まれたのが「Tokyo Session」。

 

日本の音楽ファンとヤマンドゥのコラボで生まれた作品と言える。
「ブラジル・インストルメンタル・ミュージック・ガイド」より一部引用

 

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ヤマンドゥ・コスタの音楽性

 

ショーロ・ギター界の大先輩である ハファエル・ハベーロは残念にも

 

1995年 33歳の若さでこの世を去っている。

 

ハファエルの全盛期にヤマンドゥはその才能を開花させた血気盛んな

 

青年期を迎えていた。プロ、アマを問わず ハファエルの存在は容易に

 

超える事の出来ない大きな壁でありヤマンドゥもハファエルの影響を

 

強く受けていた事は言うまでもない。

 

彼の素晴らしい点は 単にハファエルのフォロワーに終わるのではなく

 

ショーロ、ボサノヴァ、サンバ、ジャズ、チャマメ、ミロンガといった

 

南米音楽など、様々なスタイルを吸収し、ジャンルの枠を超えた独自の

 

世界を構築しているところにある。その独自の音楽を奏でる楽器は

 

「7 Cordas」と呼ばれる7弦ギターで、レンジの広い指版を縦横無尽に

 

駆け巡るその驚異的なテクニックで聞く者を圧倒する。

 

アルバムについて

 

多忙な来日公演の合間を縫って制作したとは思えない程

 

完成度の高い作品に仕上がっている。

 

彼の桁外れなポテンシャル、底力を感じさせる。

 

その中でも私の好きな演奏について2曲ほど紹介しよう。

モヂイーニャ

 

全編がギターソロの演奏。

 

彼のアレンジによる静かなイントロに始まる。

 

テーマ6小節目の印象的なメロディーに向かって切れ味よく

 

駆け上る緊張感はまさに琴線物。

 

特筆すべきは高速パッセージにおいても1音1音を、

 

絶妙にアーティキューレートしている事だ。

 

関連作品で紹介している ハファエル・ハベーロもアルバム

 

Todos os Tons」の中で同曲を演奏している。

 

アレンジは違うものの、いずれも最高峰の演奏に違いない。

 

What are You Doing the Rest of Your Life

 

この曲をどう料理するのか興味深かかったが、中身はジャズその物。

 

ハーモナイズもジャズ風で、後半ではアドリブと口笛のユニゾンも

 

披露するなど、多才ぶりを発揮している。

 

おすすめの 関連作品

 

 

DVD:ao vivo(ライブ)
解説

2005年4月ブラジル ポンペイア市 SESCシアターに於けるヤマンドゥ 25歳の時のライブ映像。1曲目の「aurora」の超絶ソロでいきなり度肝を抜かれる。彼のオリジナルやバーデンパウエルの曲を中心にソロ、コンボ演奏を合わせた全13曲。チャメッ気たっぷりの素顔の彼が楽しめ、ヤマンドゥファンならずともMPB愛好家にはお勧めの一品。

 

 

C/D:Todos os Tons

タワーレコードからのご購入はこちらから

解説

1995年に発表された全曲ジョビンの曲からなるハファエル・ハベーロの傑作。ギターソロはもとより、ジャズ・フュージョン、ボサノバなどのスタイルで天衣無縫に奏でる彼のギターが必聴物。ブラジル音楽における歴史的名盤であり、復刻されたら即買して損はなし。

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おすすめの 動画サイト

 

ヤマンドゥ・コスタに相応しい形容詞は「超絶」。
今回は各界の超絶スーパー ギターリストの動画をご紹介しよう。

ヤマンドゥ・コスタ

TVショーで「Desvairada」を超高速で弾く映像。
検索キーワード:Yamandu Costa no Jo Desvairada Garuto


 

ハファエル・ハベーロ

ジョビンの名曲「モヂイーニャ」の演奏。
検索キーワード: Raphael Rabello - Modinha You Tube


 

パコ・デルシア

この頃のパコのテクニックは完璧。
検索キーワード:Paco de Lucia Impetu & Panaderos


 

サビーカス

パコに多大な影響を与えたフラメンコ界の巨匠。
検索キーワード:SABICAS / TVE / DECEMBRE 1968


 

チャールズ・アルトゥーラ

世界最速 !? 異色の超絶ギターリスト。
検索キーワード:
Terence Blanchard E- Collective - Oscar Groove - Live @ Blue Note Milano


 

 

Um cafe la em casa com

 


Nelson Faria & Yamandu Costa



 

最後に

 

繰り返しになるがヤマンドゥの素晴らしさは華麗なテクニックだけではなく

 

唯一無為の独自性にある。彼にはまだ多くの時間が残されている。

 

今後どのように進化し、どこまで変貌を遂げるのか?

 

若手ギターリスト ヤマンドゥ・コスタの活躍が楽しみだ。

 

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ハファエル・ハベーロの記事はこちら

 

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